Film Works
インディペンデント映画の世界を90年代に過ごしたニューヨークでたっぷりと味わいました。「FILM FOLUM」や「Angelica Film Center」へ仕事の合間に通っては、友人達と短編映画をつくったりジム・ジャームッシュやスパイク・リーの映画、ビート作家達の文学を語り合ったりする20代を過ごしました。そんな日々から時が経った今でもインディペンデント映画をつくるチャンスをいつも伺っています。大ヒットしている商業映画を見るのも好きですが、小さな映画館で見るギラギラした野心が見え隠れする作品はやはりゾクゾクします。僕はこれからもそんな野心があって時代を手玉にとるような作品をつくり続けたいと思います。

All aboard! | 新青春
Independent Film | 90min | 2020
四国・徳島の港町、小松島。朝倉春花(村上由規乃)は、女性の気持ちを持った父・朝倉吾郎(嶋本勝博)、風俗嬢に恋をしている父の弟・朝倉健太郎(鈴木淳)、シンガーソングライター志望の従兄弟の黒川学(藤井草馬)と4人暮らし。食卓はいつもうるさくもにぎやかで、それぞれ問題を抱えながらも明るい毎日を送っていた。しかし、春花に“ある出来事“が起き、4人の日々は大きく揺らぎ始める――。注目の若手俳優 村上由規乃・藤井草馬主演、監督 菱川勢一ら実力派製作陣が手がけた多様性と家族のあり方を問う青春映画。2020年制作

Harmonica-Taiyo | ハモニカ太陽
Independent Film | 78min | Japan | 2018
昭和の新潟。農家の長男として生まれた阿部洋二<大内田悠平>は高校の同級生だった五十嵐遥<山田由梨>に恋をした。洋二の猛アタックの末、2人の交際が始まる。高校を卒業後、洋二は家業の農業を継ぎ、遥は地元の旅行会社に就職。おだやかに交際を続ける2人が、満開の”夫婦桜"の下で結婚を誓う。数年後、夏祭りで賑わう地元西蒲の巻の公民館で、二人の親友の哲ちゃん<原田隼人>や遥の妹 文江<村上穂乃佳>らに祝福された。結婚から10年が経ち、二人には娘の彩香が生まれ、元気でおてんばに育っていた。そこへ、遥に重大な知らせが届く。家族の未来はいったいどうなってしまうのか・・・
新潟市西蒲区を舞台に四季折々の鮮やかさや、登場人物の成長、人と人との繋がりを描くショートムービー。新潟を舞台にした前作 短編映画「にしかん」の続編として、登場人物の若き日々を描く青春人情物語。

#youth
Independent Film | 90min | 2017
毎日公園で一緒だった6人。今はそれぞれ県庁職員、大学生、フリーター、ハッカー、スナック店員、プータローになってそれぞれ生きている。ただそれだけの毎日。
青春が終わろうとしているのは自分たちが一番よくわかっている。
青春って。なんだよ。
幼なじみ6人のyouth。夢、怒り、寂しさ、光。四国徳島での熱くて悲しくて清々しい青春の一日。 徳島を舞台に幼なじみ6人が"社会人とは何か? 幸せとは何か?"を問い、大人たちには到底理解できないようなその答えを探し、ついには暴動へと突き進む姿を描く青春映画。

Akihito Ochi “Spring” | 越智章仁 “春”
Music Video | 9min17sec
ピアニスト越智章仁くん(アキちゃん)のミュージックビデオを同僚の鈴木くんと手がけました。アキちゃんはダウン症のかたです。彼のコンサートは本当に素晴らしい。一心不乱に、そして、全身から溢れ出す「音楽が好き、ピアノが好き」という空気。僕は純粋にピアノに向かうアキちゃんに心を打たれて、そして、彼の作曲したたくさんの曲に感動してミュージックビデオの制作を申し出ました。2年近くかけてしまいましたがようやく完成してお披露目です。できるだけ、アキちゃんの世界が純粋に届くように心を込めてつくりました。是非、ご覧ください。多くの方にみていただきたいです。アキちゃん、ありがとう。(菱川勢一)

Always rising after a fall | パプリカ 〜 七転び八起きのピースサイン
Short Movie | 10min | 2019
上白石萌歌が歌う「パプリカ」にのせて、夢に向かって頑張る人々を描いた短編映画。主人公は、舞台の成功を目指し、稽古に励むハルカ。車椅子生活の中、技能試験の合格を目指すシロウ。そして、ひとりサッカーを練習する少年、ヒュウガの3人。切磋琢磨しながら頑張る3人の姿を描いた。

Short Film "SUZU" | 短篇映画 すず
Short Movie | 20min | 2016
日本を代表するものづくりの街富山県高岡市。伝統工芸の長い歴史をもつ高岡も昨今の例に漏れず、後継者問題などで年々その職人の数が減っている。高岡伝統産業青年会の依頼で高岡を舞台にした短編映画を監督した。主人公は家業を継がなかった男とその妻。憧れの東京へ行ったものの今ひとつしっくり来ないで故郷の高岡へと帰ってくる。そして、職人を続けていた友人の死。それをきっかけに伝統工芸の職人の道を選ぶ、という物語。高岡のものづくりがリアルに直面している問題と若者たちが考える将来との葛藤を描いた。映画はYoutubeで公開し、フィレンツェ映画祭をはじめとした多くの映画祭で高い評価を得ている。

Thank You World
Short Movie | 3min | 2011
2011年3月11日の東日本大震災は深い悲劇でしたが、世界中の友人たちの温かさにも気づかされました。同年の札幌国際短編映画祭のオープニング映像として、本作は「復興と再生」の願いを込めて制作されました。監督は映像作家・菱川勢一、語りは米女優リー・トンプソンと大貫妙子がそれぞれ英語と日本語を担当。ビジュアルはKinproが手がけ、国内外の多彩なクリエイターが結集しました。